『Digital Artist Avenue×デジスタ』Vol.2、2005年、宙出版

 NHKの『デジスタ』が6年間も続いていることは、過小評価できない。この手の番組には「スター誕生!」的な要素が少なくないし、それを批判することは難しくないと思う。しかし、クリエイターとして「私」を確認しようとする人が今までになく増えてきているのは事実だろう。僕が「感性」や「センス」という語りにこだわる理由の一つもここにある。「クリエイターである私」を成立させる論理は何なのか?何に目をつむり、何に目をむけているのか。そこにはどういった区別があり、それがどのように「クリエイターである私」であること支えているのか。作品そのものではないところにこそ、作品を成立させる理由があると思うのは単なる深読みだろうか?近年のクリエイターの多くが、ロンドンやニューヨークでの滞在経験を想い出として語っていることも興味深い(TEI TOWAAFRA)。

D.A.A×デジスタ―Digital Artist Avenue×デジスタ (Vol.2)

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