2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

写真の受けとめかた

「写真が国際語であるといわれながら、かならずしも国際語として通用しないのは、写真を読む側に共通の経験がないためなのです」といったのは名取洋之助だった(『写真の読み方』岩波新書、1963年)。写真が文字では表現しきれないコトを映し出してしまう可…

デザインの季節か?

こういう呼び方もどうかと思うが、どうも「デザインの季節」ではないかと思う。原研哉さんの『デザインのデザイン』(岩波書店、2003年)のサントリー学芸賞受賞はその結果の(契機ではない)一つなのだと思うが、ここのところ一般雑誌での「グラフィック・…

処世術とシニシズム

例えば、支払をすべてクレジットカードや電子マネーで済ましている人がいるとしよう。僕たちはその人のことを、個人情報を積極的に提供し更新し続けているという意味で「あの人は自分の足跡がデータ化されていることに無神経なのではないか」と思うかもしれ…

『デザインノート:デザインのメイキングマガジン』誠文堂新光社、2004年

特集は「20人のアートディレクター」。先の原研哉さんのお話もある。テキスト、作品、ワークフローをバランスよく紹介しているのが興味深い。単なる作品紹介ではなく、技法の紹介でもなく、インタビューだけでもないという構成の難しさを引き受けようとして…

君も変わった、僕も変わった。

ある飲み会で通信社の学芸部の方とお話した時のこと。僕の関心を明らかにしたところで、「デザイン界の人も最近になってわかりやすいお話をしてくれるようになった。原研哉さんや佐藤卓さんみたいにね…」っておっしゃっていた。こうした話はその方だけに限ら…