『デザインノート:デザインのメイキングマガジン』誠文堂新光社、2004年

 特集は「20人のアートディレクター」。先の原研哉さんのお話もある。テキスト、作品、ワークフローをバランスよく紹介しているのが興味深い。単なる作品紹介ではなく、技法の紹介でもなく、インタビューだけでもないという構成の難しさを引き受けようとしているのは感じられます。読者を美術系の学生を想定しているように思えるところが少なくないが(その意味では廃刊になった『PORTFOLIO』の復活版にも思える)、それにしても雑誌名はそのデザインも含めてやや単純な印象はある。新創刊なのに、創刊の辞や編集後記がないのでちょっと残念。デザインをメタなレベルで生産してきている誠文堂新光社なだけにコトバとデザインの往復運動をはっきり示してくれると嬉しい。