「ポロリ」以後

oxyfunk2004-02-14

 「ポロリ」が時の言葉になりつつある。「ポロリ」以後ザワザワし始めたアメリカのメディアだが、「生中継を5分遅らせて放送する」ことをすらっと決めてしまったCBSにはびっくり。「生」は放送によって作られた欲望である。それこそが<放送>の最後の生命線ではないか。この瞬間が<放送>の自殺行為の始まりにならなけばよいなと「まじめに」願います(放送史における歴史的瞬間と判断して写真を掲載したことをご理解下さい)。
※参考
・「わいせつ場面、罰金10倍 放送品位法案を米下院委可決」
http://www.asahi.com/international/update/0213/018.html
□買い物□
北山晴一『おしゃれの社会史』朝日新聞社、1991年
 百貨店研究で頻繁に引用されていた『おしゃれと権力』(三省堂、1985年)の改訂・新版。<19世紀の首都パリ>という「神話」の実体の一つに「衣」の文化があったする北山は、近代の衣生活を成立させた「作る人、売る人、着る人という三当事者」が、衣服をどのように作り(第2章)、どのように売り(第3章)、どのように都市で受容し(第4章)、どのように着ていったのか(第5章)を述べている。そうした関心の基盤に「身体衛生」の関心があったという指摘はコルバン『においの歴史』(藤原書店、1990年)ともつながってくる。革命後の「衣における平等」とはなにか、という問いをめぐる鬩ぎあいもかいま見られる良書。