橋爪紳也『飛行機と想像力』青土社、2004年

 この人も多産だなぁ。「航空機そのものについては素人」でもいい。「飛行機」という経験がもたらした視覚への欲望や時空間感覚は、ヴォルフガング・シヴェルブシュの『鉄道旅行の歴史』(法政大学出版局、1982年)の仕事のように示されるべきだろう。それだけじゃない。橋爪は「飛行機」という経験を「多彩な文化を生みだしたイメージの源」として捉え直していくことを強調する。そういや、宮崎駿に限らず多くのアニメは飛ぶことを描いている。メディアのなかの「空への欲望」をまとめてみるのはオモロかも。