2004-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ヘイドン・ホワイト著、海老根宏/原田大介訳『物語と歴史』オンデマンド出版≪リキエスタ≫の会、2001年

なぜか訳書のないヘイドン・ホワイト。「歴史的知の詩学:ランシエールの修正主義」(渡部ちあき訳)『思想』(岩波書店、1996年8月)以来のお楽しみ。「われわれは生まれつき物語る衝動を持ち、現実に起きた事件の様子を述べようとすれば、物語以外の形式は…

仲正昌樹『「みんな」のバカ!』光文社新書、2004年

いわゆる一連の「バカ本」ではない。責任の単位や安心の単位としての「みんな」とはいかなるプロジェクトなのか。「みんな」における境界を漂い、時に「みんな」との差異を主張する「わたし」とは何者なのか。誰が題名を決めたのかが気になるが、とにかくそ…

装幀を想う

梅雨が明けたかどうかは知らない。来年1月に向けて、最近はデザイン系専門学校や美術系大学の学生さんの言葉に耳を澄ましてます。参与観察者であってもなくても「現場」で考えることによって得られることは少なくない。『反社会学講座』(パオロ・マッツザ…