コロナ禍5年目。というか、あれからもう5年。検温器をすっかり見かけなくなり、中身が空の消毒液は次々に撤去。マスクを着用する人も随分少なくなった。昨年以上に観光客の増加を感じるようになり、表参道や渋谷を散歩する回数も激減。神宮前に出来た商業施設「ハラカド」にはなんか盛り上がれず、丸善ジュンク堂が閉店した渋谷には足が向かなくなってしまった。ルミネカードを日常使いをするようになり、ポイント付与率を気にするケチ臭い生活に突入し、現金を引き出す機会が減った。
新しい職場は二年目で、授業も学務も増加。授業時間(100分→75分)の違いにまだ慣れない。土日祝日が休みなのはありがたいが、一日拘束される業務でもお弁当が支給されないのはショック。研究費は大幅に激減し、科研費の間接経費はすべて召し上げ。予想はしていたけれども、私立と国立の違いは大きい。
授業については反省点が多い。学部ゼミをもっと厳しくしたほうがよいのかどうかで悩む。人数が多いので緩めにやっていたら、報告担当回の前後にしか出席しないケースもちらほら。本務校ではゼミ指導と卒論指導が別々になっているため、二つをどう関連づけるかが今後の課題。卒論指導は合宿(鎌倉)などもできて楽しかった。
大学院ゼミは今年度から。インタビュー調査を予定している院生の多さに驚く。それはそれで重要だと思うのだが、本当にインタビュー調査が必要なのかどうかがはっきりしない。そこで「まずは聞きに行く」の前に「聞きに行かなくてもわかることを調べ、本当に聞きに行かないとわからないことを特定せよ」と指導しながら、歴史社会学へやんわり誘うことに。それから授業期間に博論審査が複数入ると、準備がなかなか大変なことに…。
今年の業績は以下の通り。
(1)学会や研究会での報告
・「書評:田中大介『電車で怒られた! 「社会の縮図」としての鉄道マナー史』光文社新書、2024年」社会解釈学研究会、2024年10月5日
・(討論者)「送り手研究の新たな可能性:空間とルーチンへの着目」日本メディア学会2024秋季大会、2024年10月26日、オンライン
・「学園都市の戦後史:神奈川県厚木市と東京都八王子市を事例に」第97回日本社会学会、2024年11月10日、京都産業大学
・「Media history of what?」、第4回人文社会系研究交流セミナー、2024年12月13日、筑波大学、https://www.jinsha.tsukuba.ac.jp/node/408
(2)論文や著書
・「大阪万博とデザインの歴史社会学——専門家から市民参加へ」、暮沢剛巳・飯田豊・江藤光紀・加島卓・鯖江秀樹『万国博覧会と「日本」: アートとメディアの視点から』勁草書房、2024年3月、pp.77-101、https://www.amazon.co.jp/dp/4326654449/
・「広告制作者と広告批評」、宮﨑悠二・藤嶋陽子・陳海茵(編著)『広告文化の社会学』北樹出版、2024年10月、pp.136-145、https://www.amazon.co.jp/dp/4779307627/
(3)その他
・「亀倉雄策:日本の紋章は新しい」『文藝春秋』(第103巻第1号)、文藝春秋、2024年12月、pp.374-375、https://bunshun.jp/bungeishunju/articles/h8985
・(コメント)「セルフレジ 誰のための便利なのか」『AERA』朝日新聞出版、2024年2月26日、https://dot.asahi.com/articles/-/214790?page=1
・(コメント)「ハンズ“個性的品揃え”のヒミツ」『ONE』東海テレビ、2024年8月29日
正直言って、今年はスランプ。年内刊行を目指していた企画がコケてしまい、なかなかスイッチが入らなかった。とはいえ、科研費が採択されたので、来年は立て直しの一年にしたい。査読論文を書き、新刊の企画も進め、『デザイン史の名著(仮)』にじっくり取り組みたい。
ここ数年でいろいろあったので、この一年は静かに過ごしました。老眼が進んだのは泣けてくるが、今年も健康に過ごせたのは嬉しい。「引っ越ししないの?」とよく聞かれますが、まだ私は東京の西側から離れることができません。
本年もお世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。